現在のアディティブ・マニュファクチャリング機能で得られる結果（平均造形時間、シフトあたりの生産量、標準的な造形残量など）について考えてみましょう。2倍の速さで造形し、スループットを2倍にし、日々の滞留時間を大幅に減らすことができるとしたらどうでしょうか。どうすればそれを実現できるでしょうか？FDMアディティブ・スタッフの新メンバー、F3300をご紹介します。
F3300を実際の人間に例えることはさておき、この新しいFDMプラットフォームは、長年の開発、経験、お客さまの声に耳を傾けてきた集大成です。実際、FDMテクノロジーの再発明に限りなく近いものです。私たちストラタシスは、30年以上前にFDMを発明しているので、この話題について多少は知っていると思いたいのです。実際のところ、F3300は押し出し3Dプリンタの造形の現状を一歩変えるものであり、ユーザーやお客さまが必要としているものの結果なのです。
F3300は何が違うのか、詳しく見ていきましょう。
押し出しベースのAM技術を進化させ、高まる製造需要に対応するには、造形速度を向上させる必要があります。部品の造形速度が上がれば、生産速度も上がります。これがF3300開発の原動力となり、F3300は従来の押出システムと比較して造形速度が最大2倍向上しました。その結果、スループットは2倍に向上しました。
ストラタシスのFDMシステムは、信頼性と再現性の高い結果に定評があります。F3300は、造形品質とマシンの信頼性をさらに向上させるために設計されたテクノロジーで、その評判をさらに高めています。部品の品質面では、一体型材料乾燥機が熱可塑性樹脂を所定の乾燥レベルに保ち、造形部品の特性を最適化します。リニアモーター、改良された押出機、高度なシステム監視などの追加設計機能により、押し出しプロセスがより厳密に制御され、造形精度が向上します。
信頼性の向上は、特に複数の押出機によって可能になります。これは、現在造形中の押出機に問題が発生した場合に、バックアップの押出機が準備されていることを意味します。言い換えれば、造形に失敗することなく、完成した造形を得ることができ、従来技術と比較して高い生産性を実現します。
FDMシステムは、AM技術の中でも習得と操作が最も簡単な形態の一つであると言っても過言ではありません。この伝統はF3300の設計に強く影響し、その結果、フロントマウントで交換が容易な押出機、アクセスが容易なマテリアルベイ、シンプルなユーザーインターフェースが実現しました。労働の観点からは、材料や押出機の交換後のオートキャリブレーションが重要な強化点です。従来の機械では、オペレータは長いキャリブレーションプロセスを経る必要がありました。対照的に、F3300は数分でオートキャリブレーションを行うため、オペレータの入力は一切不要です。
スループットの向上、部品歩留まりの向上、省力化といったこれらの利点の集大成が、造形部品1個あたりのコストの低減、ひいてはビジネスケースの改善につながります。3Dプリンタの造形コストは、間違いなく製造業における幅広い導入と応用を妨げてきたため、これは製造業者にとって朗報となるはずです。
F3300の設計は、製造業のペインポイントに関するお客さまからのフィードバックの結果であり、より時間がかかり、高価な従来の機械加工に代わるものの必要性が浮き彫りになりました。また、FDMテクノロジーは特定の用途により優れた選択肢を提供しますが、3Dプリンタの造形が製造統合の次のレベルに到達するためには、信頼性と製造コストのさらなる改善が必要でした。F3300は、ソフトウェアからハードウェアに至るまで、テクノロジーの進化に富んでおり、これらの機能拡張を具現化し、製造チームに不可欠な存在となります。
F3300が提供するものを詳しくご覧ください。F3300のウェブサイトでは、カタログと製品スペックシートをダウンロードできます。
