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All 2L Bottles Old  left  and New  right
Case Study

ペプシコ 北米飲料部門、2リットルボトルを再設計

February 07, 2023

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ペプシコは現在、世界をリードする食品・飲料メーカーの1つであり、マウロ・ポルチーニ氏がグローバル・デザイン最高責任者として指揮をとっています。すべてのブランドでデザイン主導のイノベーションを監督するだけでなく、技術的な進歩を通じて持続可能性を奨励する彼のリーダーシップは、同社におけるデザイン思考の推進に欠かせないものとなっています。ポルチーニ氏は、最新の2リットルボトルの再設計など、パッケージを再構築するための新しい技術に投資するために、デザインと研究開発間のコラボレーションを支援してきました。新しいボトルは、シカゴ、ウィスコンシン州、ミネアポリス、セントポールの市場で発売され、マウンテンデュー、ペプシ、各種フレーバーを含む20以上の飲料ブランドで展開されています。

課題

ペプシコの新しい2リットルボトルのデザインの意図は、ペプシコブランドならではのより機能的で握りやすいパッケージを作ることを狙いとしています。ペプシコの設計チームは、人が実際に使うことを考慮した設計アプローチを活用して、消費者が2リットルのボトルをどのように使用し、注いでいるかの観察を行いました。何千ものスケッチと何百もの3Dプロトタイプを作成し、新しいデザインの物理的な外観と感触を研究しました。デザインプロセスの後半になると、リアリティの低い3Dプロトタイプだけでは、関係者や潜在顧客から正確なフィードバックを得ることが難しいという新たな課題が発生しました。正確な色と透明度で、よりリアルな3Dプロトタイプを作成する方法が求められていたのです。

Pepsi Bottle

解決策

ペプシコは現在、CMF(カラーマテリアル仕上げ)の設計プロトタイプの制作にストラタシスのJ55™ Prime 3Dプリンタを使用しています。新しいボトルデザインのイテレーション(開発サイクル)をフルカラーで、迅速に繰り返し制作できることで、設計チームは、コンセプトを初期の研究段階から物理テスト、最終生産に至るまで、自信を持って進めることができるようになりました。これにより、デザインプロセスがスピードアップし、関係者からのフィードバックもより正確に行えるようになりました。すべての関係者は、色や透明度を想像することなく、まるで最終製品のような1つのフルカラーのプロトタイプを通じて、実際に見て、触って、テストしながらコミュニケーションを取ることができます。ペプシコのチームは、高精細なラベルを付けたフルカラーのプロトタイプを、1回の造形で数時間以内に作成できるようになりました。こうしたフルカラー造形のプロトタイプにより、ペプシコは設計プロセスの短縮、市場投入までの時間の短縮、および設計コストの全体的な削減を実現しています。また、Stratasys PolyJetテクノロジーにより、エンジニアリングチームは、従来の方法よりも大幅に短い期間で、生産用の短納期ブロー成型金型を製作することができ、これは新しいデザインを迅速に市場に投入する上で極めて重要です。

結 果

ペプシコのグローバルパッケージング&エンジニアリング部門の研究開発シニアマネージャーであるマックス・ロドリゲス氏は、つぎのように言います。「外部ベンダーを必要とせずに24時間以内にツールや外観プロトタイプを3D造形できることは、時間短縮の観点から非常に重要です。さらに、当社のデータでは、3Dプリンタ造形による樹脂製型と従来の金属製金型との性能比較は、上面荷重、側面荷重、圧力破裂、材料分布など、基本的に当社が求めるすべての主要性能パラメータにおいて、同等であることを示しています。」また、Stratasys J55プリンタが大きく改善されたもう一つの分野は、表面品質です。J55は非常に高い印刷解像度を備えているため、ペプシコは後処理工程を省き、ツールプロトタイプをプリンタから取り出すだけで、サポート除去の標準工程を経て、そのままボトルサンプル生産に移行できました。「コスト削減の観点からは、金型の複雑さにもよりますが、一般的な金型費用は5千ドル〜1万ドルになります。」とロドリゲス氏は続けます。ストラタシス J55を利用することで、それを1,000ドル未満に抑えることができました。」食品・飲料業界は、まさに「時は金なり」の業界です。プロセスの改善によって時間を節約し、効率を高めることで、大きなメリットを得られます。ペプシコは、ストラタシスの3Dプリンティング技術でこうした改善を実現することができました。

PEPSI 01