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教育業界における活用事例

3Dプリンティングは、実践的な学習と明るい未来を意味します

3Dプリンティングがラボや教室にあれば、現在の研究者や将来の科学者、エンジニア、デザイナーは世界の課題を解決できます

Stratasys3Dプリンティングが古代人類の進化に光を当てる

最近、チューリッヒ大学の人類学研究所が誕生時のネアンデルタール人(化石年齢で〜50,000歳)の脳の大きさを調査したことで、人類の進化の歴史に新たな洞察が得られました。メズマイスカヤ洞窟(ロシアクリミア自治共和国)で発見された新生児の化石とデデリエ洞窟(シリア)で見つかった2人の乳幼児の化石を使って、クリストフP.E.ゾリコファー教授と同博士のチームは、「ネアンデルタール人の産科」、脳の成長パターン、人類の生活史の進化について新たな発見を得ることができました。これらの驚くべき知見は、タブン洞窟(イスラエル)から見つかった断片的な女性のネアンデルタール人の骨盤(1930年代初頭にドロシー・ギャロッド氏が発見)に対してコンピューターによる再構成技術を用いてさらに深めることができました。スキャンしたイメージをシミュレートし、「タブンレディ」の化石にデジタル化した乳児の化石を埋め込むことで、ゾリコファー教授とマルシア・ポンセ・デ・レオン’博士は、女性のネアンデルタール人に新たな光を当てることができました。

チューリッヒ大学の人類学研究所が実施した研究では、StratasysのPolyJet™ テクノロジーが使用されました。Eden250™ 3D プリンティング・システムの所有者であるゾリコファー教授とそのチームは、3Dモデリングを使用することで、ネアンデルタール人の脳の大きさの進化に関する調査をさらに進めることができました。

高精度プリンティングのStratasysが唯一の解決策に

ゾリコファー教授は2005年にStratasysシステムを東京大学で初めて目にしました。Eden™システムを所有している総合研究博物館の諏訪元教授がゾリコファー教授に、3Dプリンティングを人類学的調査結果と組み合わせる機能を紹介しました。「このテクノロジーが学内で必要とされていることは明らかでした。利点はすぐに明らかに思えた」と、ゾリコファー教授は振り返ります。

当時、東京大学のチームは、(マイクロCTテクノロジーを利用した)システムを使ってヒト科の化石の歯をスキャンして、歯の変化と進化の両方を分類して表示できるようにスケールアップしていました。「このような直接的でシンプルな用途によって、Stratasysが学内に​​必要と私たちは確信しました」と、ゾリコファー教授は言います。利用可能なテクノロジーが他にもありましたが、Stratasysが同教授の要求をすべて満たすことが可能であることは明らかでした。発見された実際の化石を最も良好に複製するのに、高精度な部品が必要でした。学術研究では、化石骨格の正確なレプリカ以上のものを手に入れることはできません。Stratasysはそのような機能を提供する唯一のソリューションでした。」 

さらに、予算上の制約のため、Stratasysが使用する樹脂製カートリッジがその選択を後押ししました。「多くの場合、予算上の制約があります。カートリッジによって、必要に応じマテリアルを購入することができるようになり、必要以上にマテリアルの大規模な投資をしなくてすむようになりました」と、ゾリコファー教授は証言します。

Eden250を活用することにより、ゾリコファー教授は出生時の脳の大き​​さをより深く理解できました。『ロシアのメズマイスカヤ洞窟で見つかった化石ネアンデルタール人の骨格デデリエ 1』は、生後一週間で亡くなった乳児と評価された点でユニークでした。「幼児期にネアンデルタール人の脳のケースを見つけ出すことができたのは、注目すべき発見でした。これにより、自分の調査結果を調整し、この期間における脳の発展をより深く理解することができました。この調査まで、もっと年齢の高い幼児の脳しかなく、生まれたばかりの乳児の脳がどのようなものかは推測しかできなかったのです」と、ゾリコファー教授は説明します。歯の構造、頭蓋骨の大きさ、評価した脳の大きさは、ネアンデルタール人の脳の進化に大きな洞察を提供しました。しかし、これらの調査結果の可能性は驚くべきものでしたが、この分野の科学には必ず課題が残っています。

「パズルの数百のピースを探し出して、与えられた平面上にすべて再構成する必要があることを想像してください。ここで、時間経過の結果としてもたらされた考古学的調査結果と変形の年月を追加します。一つの大きなパズルを手にいれました!」と、ゾリコファー教授は続けました。確かに手に入りました。デデリエ洞窟における考古学的発掘は約15年間続き、『デデリエ 1 』自体の頭蓋骨を形成するすべてのパーツをくっつけるのにさらに数年間の研究が必要でした。『Form It』と呼ばれる大学が開発した学内のソフトウェアを使って、ゾリコファー教授は、デジタルマイクロCTテクノロジーを利用して、発見された化石をスキャンした後に様々なネアンデルタール人の脳をデジタル的に再構築することができました。「化石を再構築した、コンピューター画面上のパズルは課題の多いものでした。Stratasysのシステムを使ってCT撮像したパーツをプリントすることで、パズルを理解するのがはるかに簡単になることがわかりました」と、ゾリコファー教授は言います。

Stratasysは、現在研究所内で『品質管理』と呼ばれているものとは別に、追加のアプリケーションで使用されています。これは、すべての化石を正しく構成するのを支援するためにパーツをプリントするものです。Stratasysのさらに一つの人類学的アプリケーションは、『非侵襲レプリケーション』と呼ばれるものです。化石は宝物です。化石が見つかると、その希少性と、その脆さの両方の理由で、可能な限り最大の注意を払って保存されます。化石をスキャンしてゾリコファー教授は、シリコン成型で使用できるようにStratasysシステムを使用してパーツをプリントします。「これは、単に脆い化石の頭蓋骨の型取りをすることができないためです。パーツも貴重なものです。しかし、スキャンテクノロジーを使用すると、レプリカをシリコン成形で用いることができます。Stratasysの高精度と精緻さによって、オリジナルの完全なコピーになります。さらに、他の方法ではできない実験を行うこともできます」と、ゾリコファー教授は説明します。

新しい発見を可能に

それだけではありません。Stratasysのテクノロジーを利用して新たな啓示を受けることができます。ゾリコファー教授が『Real Virtuality』という愛称を付けたスキャンテクノロジーによって、目では通常見えない骨の内部調査結果を明らかにするのに役立ちます。オリジナルの化石の内部構造を明らかにするために破損することはありません。しかし、研究者は化石をスキャンして、その後、デジタル的に外側の層を取り外すことができます。結果をプリントすることで、新たな知見を明らかにすることができます。大学が行った研究では、このテクノロジーを用いて、歯根および内耳空洞の両方ともより深く理解できました。プリント前に、モデルをスケールアップする機能により、新たな知見がさらに強化されて明らかになります。

これらの知見に対して興味をもった一般人に公開されなければ、価値はあまりありません。「些細なことかもしれませんが、実は非常に重要です!」と、ゾリコファー教授はコメントしています。「これらの化石のStratasysレプリカは世界中の展覧会や博物館で展示することができます。元の化石では、その独自性と脆さのために、パーツでも容易に移動することができないため、これはできません。」

通信と非侵襲レプリケーションが可能性であること、『Real Virtuality』アプリケーションや展示により、最先端Stratasysのテクノロジーを利用した人類学者がこれまでより深く理解することができます。「Stratasysの3Dプリンティング・テクノロジーにより、ネアンデルタール人の脳の大きさの進化をより深く理解するよう支援してくれました」とゾリコファー教授は断言します。

3Dプリンタを活用した今後のプロジェクト

では、将来は何ができるでしょうか?現在、チューリヒ大学の人類学研究所とStratasysは、次のプロジェクトを準備中です。これは、『タブンレディ』の骨盤の内側について、『メズマイスカヤ』での全ての調査結果をプリントするというものです。「『メズマイスカヤ』のすべての化石を『タブンレディ』の骨盤に埋め込み、その後に3Dでプリントするといったことは過去に行われたことがありません!Stratasysを使用したこの共同研究は非常にエキサイトしており、世界中で展示することを計画しています」と、ゾリコファー教授は断言しました。

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