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ボルボ建設機械

ボルボ建設機械は、3Dプリンティングを活用したプロトタイプ作成により、 18週間の期間短縮と92%のコスト削減を実現


ボルボ建設機械では、アーティキュレート式ダンプトラック「A30G」のウォーターポンプ開発において、機能プロトタイプを3D プリンティングで造形しツーリング費用をなくすことで、18 週間の期間短縮と9,200ドル以上のコスト削減に成功しました。

エンジンの新開発

機能試験を効率よく実施するためにVCE 社がFullCure720 透明マテリア ルで3D プリントしたウォーターポンプのハウジング。

機能試験を効率よく実施するためにVCE 社がFullCure720 透明マテリアルで3Dプリントしたウォーターポンプのハウジング

ウォーターポンプに取り付けたハウジング

ウォーターポンプに取り付けたハウジング

機能テストのために「A30G」に装着したウォーターポンプ

機能テストのために「A30G」に装着したウォーターポンプ

Volvo のアーティキュレート式ダンプトラック「A30G」

Volvo のアーティキュレート式ダンプトラック「A30G」

世界有数の規模を誇る建設機械メーカー、ボルボ建設機械(VCE)。その製品ラインナップは、ダンプトラック、ローダー、ショベルをはじめ、コンパクトな機械や道路建設機械まで、広範にわたります。
VCEの技術チームは先ごろ、アーティキュレート式ダンプトラック「A30G」と「A25G」に搭載する新しいウォーターポンプのハウジングを設計しました。その際、技術者たちはハウジング内部の流路を最適な設計にするためにシミュレーション行いましたが、機能試験を通じて新しい設計を検証するにはプロトタイプを作成する必要がありました。従来の方法であれば、そこで金型などのツーリングに費用を投じる必要があり、そのコストはおよそ9,090ドル、パーツのコストは909ドルに上っていたでしょう。また、プロトタイプ作成のリードタイムも少なくとも20週間は必要だったとみられます。

大型エンジンの性能を向上

技術チームは経営陣から、大型エンジンのプロジェクトにおける開発費削減とリードタイム短縮(36ヶ月→ 24ヶ月)を要請されていました。そこで技術者たちは、「機能試験を行えるだけの耐久性が確保できるのであれば、3Dプリンタで造形されたプロトタイプを判断基準にできるのではないか」と考えました。ウォーターポンプのハウジングのプロトタイプには、エンジンルームに起因する高熱と高圧に耐えうる機能性が求められます。この条件を満たすプロトタイプを作成するために白羽の矢が当たったのが、ペンシルベニア州シッペンスバーグに拠点を置くVCE の工場にあるStratasys® のObjet Eden260VS™ 3Dプリンタでした。
まず、FullCure® 720という透明マテリアルでハウジングを3Dプリントし、9つのネジ上のインサートがついたパーツを、漏れを防ぐためにエポキシ樹脂でコーティングします。最後にウォーターポンプにカバーをかぶせたら、いよいよ「A30G」に装着します。機能試験では、既存のポンプと新しいハウジングを取り付けたポンプの両方で、水流と圧力のデータを取りました。その結果、新しいハウジングは見事、試験をクリアしました。
設計および開発のプロセスでプロトタイプの3D プリントにかかったコストは770ドル、期間はわずか2週間。従来の方法に比べてきわめて短期間でテストを終了することができました。この好結果を受けて、VCEでは新しいパーツの製造にも取り組んでいます。

将来的な利益

このプロジェクトが成功したことで、エンジン開発のプロセスに3D プリンティング技術の導入が可能であることが実証されました。エンジンを新開発する際には、通常15 ~ 20 の新しい鋳造部品と、12 ~ 15のプロファイル成形したホースが必要となります。3Dプリンティング技術を活用すれば、従来の方法のおよそ10分の1の時間でプロトタイプ作成が可能になるため、開発期間を大幅に短縮することができます。

「3Dプリンティング技術を活用することでエンジン部品のモックアップが作成できるようになり、開発プロセスの早期段階で、プラットフォーム担当チームと製造担当チームからのフィードバックが得られるようになります」と、VCE のプロダクトデザイナーであるJeff Hartman 氏は述べています。「そのため、開発プロセスのすべての段階で、エラーが発生したり修正が必要になったりする事態が少なくなるはずです。」

3Dプリンティング技術は劇的なコスト削減ももたらします。金属製のプロトタイプを作成するために必要なツーリング費用は4,500~ 18,000ドル。しかし、3D プリンティング技術を活用すれば、それを600 ~ 1,000ドルに抑えることが可能です。また、成形ホースのプロトタイプ作成に必要なツーリング費用はおよそ600ドル、プロトタイプ作成自体のコストは60 ~ 90ドルにのぼります。成形ホースと金属パーツのどちらのプロトタイプも3D プリントしたパーツで代用でき、コストも100 ~ 800ドルしかかかりません。つまり、プロトタイプを3D プリントすればするほど、その分コストも削減できるのです。

同氏は最後に次のように述べました。「VCE では他にも、治具を3D プリントして製造プロセスを効率化したり、部品を少量生産する場合にデジタル製造で対応したりと、今後さらに多岐にわたる3Dプリンティング技術の活用を視野に入れています」

 

手法

期間

費用

従来手法:ツーリング 20週間 $10,000
3Dプリンティング 2週間 $770
業務効率化 18週間
(90%)短縮
$9,230
(92%)短縮

 

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