3Dプリンタコラム

3D プリンター どう使う?どう変わる?

金型をつくらず、3Dデータからダイレクトに製品をつくる DDM(ダイレクトデジタルマニュファクチャリング)

2015年1月14日  執筆者:Stratasys Japan

3Dプリンタの活躍の場は、今や設計部門の中だけではありません。3Dプリンタを使って3Dデータから最終製品を直接製作する「DDM(Direct Digital Manufacturing)」という試みが広がっているのをご存知でしょうか。
ストラタシスがFDM®方式の3Dプリンタユーザーを対象に行った調査からも「製造」における活用が拡大していることが明らかになっています。


なぜ、設計部門につづき、製造部門においても3Dプリンタが浸透しつつあるのでしょうか?DDMがもたらす利点とその活用法を探ります。

製造現場に広がるDDM適しているのは、どんな製品?

金型を用いた従来の製造法から、3Dプリンタを活用したDDMへ転換することで、製造におけるさまざまな制約や課題を解消できる可能性があります。特に、下記のような製品において、大きな導入効果を得られると期待されています。

ロット数が少ない少量生産品
製品ごとに金型や治具を一つひとつ作成する従来の方法では、製品の種類が増えるほどに時間とコストも膨らみ、ロット数が少ない製品ほど割高になっていました。3Dプリンタを用いることで、一般的に40~80%程度の節約が可能になります。
製造が困難または煩雑な製品
3Dプリンタは、「削る」「切る」「曲げる」「穴を空ける」「組み立てる」など、複雑に細分化されていた工程を一台で代替できる可能性を持っています。航空機や自動車向けパーツなど、工程が複雑な部品に3Dプリンタを活用する例も出てきています。
カスタマイズや個別最適化により価値を生む製品
3Dプリンタによる造形は、従来方法と比較して制限が少なく、デザインの自由度が広がります。また、3Dデータに調整を加えることで、治具などを用いることなく容易にカスタマイズを行うことができます。このため、個人の身体に合わせる必要がある医療向け製品や、個人の嗜好に応えるコンシューマーグッズなどで、積極的な活用が進んでいます。
部品機能の強化
製品を構成する個々の部品においても、求められる機能に合わせた最適化が可能になります。DDMによる部品同士の組み合わせ、または従来の部品とDDMの組み合わせなど、製造における選択肢を広げ、製品価値の向上に貢献しています。

治具や固定具も3Dプリンタで作成。自在かつスピーディ、低コストに

製品をつくるうえで必要な「治具」や「固定具」も、3Dプリンタで作成することができます。工作機械や手仕事により治具・固定具を内製化しているところも多く、これらを必要に応じていかに使い分けるかが、製造現場の重要なノウハウのひとつとなっています。


3Dプリンタを活用することで、製品の形状にあわせてカスタマイズした治具・ 固定具をスピーディに作成できるようになり、製造プロセスのさらなる合理化が進みます。製品の仕様変更が発生した際も、一からつくり替えるのではなく、3Dデータに調整を加えて後は3Dプリンタに任せれば、速やかに新たな治具を用意することができます。ストラタシスの調べでは、3Dプリンタの活用により治具・固定具の作成に関わるリードタイムが90%短縮、コストが95%削減された例も報告されています。


さらに、自在な造形を得意とする3Dプリンタは、これまでの治具・固定具の代替え品にととまらない、新しいかたちの製造補助ツールを生み出すことも可能です。たとえば、設計に人間工学などの視点を取り入れ、作業者の負担軽減や生産効率アップを実現するなど、製造のプロセスそのものを変えていくポテンシャルを持っています。

製造現場の省スペース化と省力化にも貢献

これまで複数の製造工程を経なければならなかった製品を、1台の3Dプリンタが担うようになることで、生産ラインの省スペース化が進んでいくと期待できます。また、製品の種類ごとに揃えなければならなかった金型や治具の保管スペースや、管理の手間を減らすことにもつながります。


さらに、最終製品についても3Dデータの状態で管理することで、不必要な在庫を抱えなくて済み、ジャスト・イン・タイムの供給が可能になります。3Dプリンタは、製造現場の環境とワークスタイルそのものを改善していくポテンシャルを持っているのです。

最終製品の製造に適した3Dプリンタとは?

DDMをご検討の方にストラタシスが推奨しているのは、FDM®(Fused Deposition Molding/熱溶解積層法)という方式の3Dプリンタです。FDM方式が優れている点は、ABSやポリカーボネートなど、従来から最終製品に用いられてきた素材を使用できること。このため、機械的・熱的・化学的に求められる物性レベルを満たした、高品質な製品を造形することが可能です。


製造現場における3Dプリンタの活用はまだ歴史が浅く、黎明期にあると言えます。他社に先駆けてそのノウハウを蓄積することは、企業全体の競争力を高めるうえでも、有効な一手だと考えます。

まとめ

製造現場における3Dプリンタの活用が広がっている。
特に、FDM方式の3Dプリンタは、最終製品に求められる物性と品質を満たし、製造の効率化や、より自由なものづくりを実現している。

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