3Dプリンタコラム

3D プリンター どう使う?どう変わる?

開発サイクル短縮と品質向上を両立させるラピッドプロトタイピング

2014年12月19日  執筆者:Stratasys Japan

「6ヶ月市場投入が遅れた場合、その時点で66%もの粗利益が失われている」。
世界中の経営者に影響を与えるコンサルティングファーム、マッキンゼーが提唱した数字です。グローバルな開発競争が激化する今、新製品を世に出したメーカーがその先行者利益を得られる期間は、ますます短くなってきています。
そんな中、開発の現場では、Quality(品質の向上)、Cost(コストの削減)、Delivery(市場投入期間の短縮)の頭文字をとった「QCD」が、より重要視されるようになっています。

ウォーターフォール型からアジャイル型の開発へ

市場投入期間を短縮するためには、開発サイクルの見直しが不可欠です。ソフトウェア開発などITの世界で一早く取り入れられた「アジャイル型」の開発が、今、モノづくりの分野でも注目を集めています。

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従来の開発プロセスは、上流から下流へ一方通行の水の流れにたとえてウォーターフォール型と呼ばれていました。
設計図や仕様書をもとに議論を重ね、しっかりと設計を固めてから試作・評価試験へと移るのですが、試作品があがってきた時にはじめて見つかる問題や改善点も多く、多くの手戻りが発生していました。
そのうえ、一度手戻りが発生するとそのリカバーに時間がかかるのが、ウォーターフォール型の難点でした。

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アジャイル型の開発プロセスでは、設計と評価を併行して行うことで大きな手戻りを無くします。
アジャイルには、「素早い」「俊敏な」といった意味があり、小さなサイクルを短期間で反復させることで、早い段階から問題点を見つけ出し、リスクや時間の無駄を最小化できると同時に、つくり込みの精度を上げることができます。

ラピッドプロトタイピングにより、さらに加速する開発スピード

アジャイル型開発は、開発に多くの工数を要するソフトウェアの分野で2000年代初頭に提唱され、テスト手法の見直しなどが進んだことで、現在は一般化されつつあります。
では、モノづくりの分野でアジャイル型開発へのシフトを可能にするものは何でしょうか?それこそが、3Dプリンタであり、特に、3Dプリンタがもたらす「ラピッドプロタイピング」が、開発サイクルの短縮に大きく貢献すると考えられています。


試作品を外部に発注するとコストがかさみ、加工法によっては数週間ほどかかる場合もあります。そして、できあがった試作品に対して評価試験を行い、フェードバックを設計に反映させて、再度試作を外注する。従来は、こうしたプロセスを何度か経なければならず、設計と評価の間にタイムラグが生じていました。
しかし、3DCADやCGソフトで作成したデータから3次元モデルを直接出力できる3Dプリンタなら、試作品(プロトタイプ)を素早く(ラピッド)つくることができます。開発にかかる時間とコストは、大幅に削減できると期待できます。

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立体化により、品質・精度も向上

3Dプリンタによるラピッドプロトタイピングは、品質の向上にも貢献します。まず、試作期間とそのコストが削減されることにより、開発者はその分の得られた時間と予算を、より有効に活用できるようになります。


さらに、アイデアをすぐに立体化できることで、図面上ではできなかった検証やシミュレーションが可能になり、細部までディテールを突き詰めていくことができます。こうした利点を活かし、3Dプリンタを若い開発者の育成のために導入するというケースも増えています。経験を積んだ熟練者であれば、図面から完成形を適確にイメージすることが可能かもしれません。しかし、若い開発者には、納得のいくまでトライ&エラーを繰り返せる環境も必要なのです。


開発者の発想力と知見をも育み、より強い競争力をもった製品の実現に貢献する3Dプリンタ。そこから生まれるスピードと品質の相乗効果に、期待が高まります。

まとめ

3Dプリンタは、アジャイル型の開発プロセスへの変革を可能にする。
そして、多くの開発者は、より付加価値の高い製品を、よりスピーディに市場へ供給できるようになる。

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