イベントレポート

Stratasys 3Dプリンタフォーラム DDMフォーラム 第二弾

【後編】自動車業界における DDM活用事例

2015年7月2日  執筆者:Stratasys Japan

【前編】自動車業界における DDM活用事例

導入が加速するDDM(ダイレクト・デジタル・マニュファクチャリング)
自動車業界で、今何が起こっているか

株式会社ストラタシス 航空宇宙/自動車/防衛/バーティカル・ソリューション事業部 シニアディレクター アンドリュー・ストーム

Stratasys Ltd.
航空宇宙/自動車/防衛/バーティカル・ソリューション事業部
シニアディレクター アンドリュー・ストーム


前回のレポートに続き、今回はアメリカのストラタシスから訪日したアンドリュー・ストームの講演内容をご紹介いたします。


アンドリュー・ストームは、ゼネラルモーターズの製造部門やマサチューセッツ工科大学でキャリアと研究を重ねた自動車のスペシャリスト。
世界に影響を与えたトヨタの生産システムについても深い造詣を持ち、日米をはじめとする自動車製造の現場を見つめ続けてきた人物です。

「今日は多くの自動車業界の方々にお集まりいただいていますが、実は、みなさんでさえ知らないようなことが、今、舞台裏で起こっています。」


そう述べたアンドリュー・ストームは、自動車業界においてDDMの活用がどこまで進んでいるか、様々な最新の事例を披露しました。


たとえば、ヨーロッパのある自動車メーカーのOEM企業が、アルミでつくっていたツールを3Dプリンティングで作成したツールに置き換え、大幅なコストや時間削減に成功していること。また別のケースでは、納期に56日間、コストが5万3000ドルかかっていた部品の作成を、3Dプリンティングの導入により、54日もの納期短縮と5万1000ドルのコスト削減を成し遂げたこと。さらに、これまで多くの部品を組み合わせてつくっていたツールが、DDMを活用することで、単一部品として作成できるようになったことなど、いくつもの事例をご紹介しました。



3Dプリンタは、「軽量化」にも最適なツール
〜自動車業界を左右する法規制を乗り越える〜

「現在、世界中の自動車メーカーが課題としているのが、世界各国で厳しさを増す法規制です。」


環境保全が重要視されている今日、CO2の排出量や燃費の基準が、法規制として世界各国で設けられています。これらの法規制をクリアするために、部品の「軽量化」が大きなテーマとなっています。そんな中、3Dプリンタは部品の素材変革や省パーツ化を実現するのに適したツールであり、重量の軽減に大きく貢献することができます。


「みなさんのなかには、3Dプリンタは少量生産には使われても、大量生産には移行しないと思われている方もいらっしゃるかもしれません。しかし現実には、3Dプリンタで部品の大量生産を試みている製造現場も、既にあるのです。」



さらに加速する、自動車産業の成長
〜DDMにより、モノづくりの差別化をはかる〜

環境保全に加え、これからの自動車業界で踏まえるべきポイントは人口増加です。現在、特にアジアを中心とした地球規模の人口増加を記録しています。それに伴い、車市場が急速に成長することは言うまでもありません。世界中の自動車メーカーが車の製造数を増やし、ますます自動車産業は発展するでしょう。


「そこでみなさんに問いたいのは、いかに自分たちを差別化していくのか、ということです。」


これは販売というフィールドだけではなく、生産段階におけるアイデア勝負のフィールドでの差別化ということです。柔軟な発想が求められるモノづくりの世界で、いかに自由に考え、早く適応し、検証する力を生産者たちに与えられるか。自動車業界を牽引する存在であり続けるためには、こういった力を身につけ、他の自動車メーカーと差をつけることが重要です。そして、それを叶えるのがDDMです。



部品だけでなく、治具の作成も効率化する
〜自動車製造を影で支える3Dプリンティング〜

スライドに挙がっているのは、3Dプリンタでつくられた部品にくわえ、部品製造に使う治具の製作例です。3Dプリンタの技術を活かして治具を作成することも、部品の作成と同じくらい、時間やコストを節約できるとして期待されています。


アンドリュー・ストームは、3Dプリンタが自動車業界にもたらす可能性について、他にもさまざまな治具や軸後部を例に挙げてご紹介しました。



「DMMがもたらす真の価値とは?」
〜新しいテクノロジーを生み出す先駆者となる〜

「これを見て、3Dプリンタでつくられた部品だけに目を奪われないでください。」


スクリーンに映し出されたのは、実際に車で使用される部品をトータルわずか22時間で、CADでのツール成形から3Dプリンタで作成したもの。しかし、その部品自体が本当の価値ではないと、アンドリュー・ストームは続けます。


「3DプリンタによるRP(ラピッドプロトタイピング)やDDMのようなソリューションの素晴らしいところは、新しいアイデアを考えて、すぐに検証し、その結果を比較・分析できるところにあります。これこそが真の価値なのです。」


そう強く述べた後、今回の講演の締めくくりとして、彼は次のような言葉を残しました。


「私の祖父は44年間、フォードで働きました。祖父の時代、父の時代、そして、私。私たちは3世代にわたり、トヨタの生産方式に学び、そこに追いつきたいと熱望してきました。ストラタシス社として、3Dプリンタの技術の導入を通して、日本のみなさんにドアをもう一度開けていただきたいと思います。自動車業界を牽引する存在として、さらなる新しいテクノロジーを生み出し、革命を起こしていただきたいと思うのです。3DプリンタやDMMが、みなさんの良きパートナーとなることを願っています。」

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